12.小町山自然遊歩道便り
●小町山自然遊歩道の今(2025年3月15日 現在)をお知らせします●
☆小町山自然遊歩道便り
このコーナーでは、小町山自然遊歩道の今をお知らせしています。
最近は、めっきり春らしい天気になってきて、吾妻山もここからはっきりと見えます。
それでも数日前は、中国からの黄砂の影響で、どよんだような空でした。今年は天気の変化が早く、今日は寒いですが、空気も澄んでいます。
なにごとも、悪い影響は早く変わってくれたほうがいいようです。そのかわり、良いことなら、変わらずにそのまま続いてほしいと思うのは、多くの人たちの願いです。
そういえば、テレビを見ていると、早くも桜前線の話しが出ていました。今年は大雪で寒かったのですが、桜だけは例年並みのようで、今から楽しみです。ただ、これからの天気次第なので、安心はできません。
そういえば、ソメイヨシノは、日本固有種のオオシマザクラとエドヒガン系の桜が親で、それを接ぎ木や挿し木で繁殖させたクローンです。このことは、数多くの遺伝子研究により明らかになっています。しかし、だいぶ前から韓国ではソメイヨシノと韓国の「王桜」は同種で、韓国語ではソメイヨシノのことを王桜と同じ「ワンボンナム」と読んでいます。
しかし、2018年11月13日付の韓国の「中央日報」の記事として、『済州か日本か...ソメイヨシノ起源めぐる110年論争に終止符』が載っていました。それには、韓国の研究チームが行ったゲノム分析の結果では、「済州の王桜と日本のソメイヨシノは明確に異なる別の植物であることが分かった」そうです。
これが載ってから、最近はほとんどソメイヨシノは韓国の固有種だという話しは聞こえてきませんが、やはり、世界的な学術誌『ゲノムバイオロジー』に掲載されたということもあり、それを否定することはできなかったのでしょう。
やはり、ソメイヨシノは、日本のサクラです。
さて、ここ小町山自然遊歩道のサクラは、ヤマザクラですが、いつ咲くのでしょうか。ほんとうに、春が待ち遠しいこの頃です。
(今回の写真は、3月14日に撮影しました。)
 小町山自然遊歩道の入口付近 |  鬼面川の流れ |
 雪がとけてきた |
※小さな花々も大切に!
草木にも人間と同じ生命があります。一粒のタネが地面に落ち、やがて季節が来て芽生え、成長し、花開き、実を結び、そしてついには枯れて土に戻っていきます。このすばらしい自然の環を大切にしなければならないと思います。まさに人をいたわると同じ気持ちで……。
そして、植物と仲良くなるには、先ず植物の名前を覚えることです。名前は単なる符牒にすぎないという人もおりますが、その背景には、必ず人間との深い関わり合いがあり、結構面白いものです。ある文人は、「植物名は、短い形式の文学だ」といいましたが、私も全くその通りだと思います。
☆小町山自然遊歩道について
小町山自然遊歩道は、昭和59年より作りはじめ、今現在も仕事の合間をみて作業を続けています。植裁の中心は、なんといっても石楠花(シャクナゲ)で、日本ツツジ・シャクナゲ協会を初めとする全国各地の愛好者による献木が多く、日本や世界のシャクナゲなど370種類、6,000本が植えられています。そして、300種類をこす山野草も、なるべく自然のままに植付けられており、いつでも楽しめます。
ここには、まだ非公開ですが、私が世界各地より収集したシャクナゲの原種を植え込んだ「The Rhododendrons Species Section」があり、この充実にもつとめています。
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