12.小町山自然遊歩道便り
●小町山自然遊歩道の今(2025年2月1日 現在)をお知らせします●
☆小町山自然遊歩道便り
このコーナーでは、小町山自然遊歩道の今をお知らせしています。
今年の冬は、年末年始にかけて大雪でしたが、1月17日ごろから雪が収まり、ほとんど降りませんでした。
1月の下旬には大雪注意報が何度か出ましたが、それほどでもなく、とても助かっています。大寒は1月20日からでしたが、2月3日は立春です。例年なら、2月3日が節分で、4日が立春なのですが、今年は昨年がうるう年ということもあり、いつもとは違います。
最近、野生のサルたちが来ないと思っていたら、1月26日に群れで来て、そのなかには小さな子ザルたちもいて、お母さんの近くで子ザル同士で遊んでいました。でも、ほとんどが雪の中なので、エサガ少ないのではないかと思いました。
前回はクマの話しをここに載せましたが、大切なことなので、もう一度載せたいと思います。
今年に入り読んだ本のなかに、No.2389『クマにあったらどうするか』がありますが、この語り手はアイヌ民族の最後の狩人である姉崎等さんが語り、それを片山龍峯さんが聞き書きしたものです。北海道ですからヒグマの話しではありますが、この辺りに住むツキノワグマにも相通ずる話しだと思いながら、読みました。
そのなかに、姉崎さんがすすめる「クマに会ったらどうするか」10ヵ条というのがあり、
【まず予防のために】
1. ペットボトルを歩きながら押してペコペコ嗚らす。
2. または、木を細い棒で縦に叩いて音を立てる。
【もしもクマに出会ったら】
3. 背中を見せて走って逃げない。
4. 大声を出す。
5. じっと立っているだけでもよい。その場合、身体を大きく揺り動かさない。
6. 腰を抜かしてもよいから動かない。
7. にらめっこで根くらべ。
8. 子逹れグマに出会つたら子グマを見ないで親だけを見ながら静かに後ずさり(その前に母グマからのバーンと地面を叩く警戒音に気をつけていて、もしもその音を聞いたら、その場をすみやかに立ち去る)。
9. ベルトをヘビのように揺らしたり、釣り竿をヒューヒュー音を立てるようにしたり、柴を振りまわす。
10. 柴を引きずって静かに離れる(尖った棒で突かない)。
と書いてありました。
このなかで興味を引いたのが、クマはヘビが嫌いだということで、この本のなかに、「タラ(※背負い縄のこと)を投げつけるのも生きたヘビを投げたような形になるから彼らは嫌うんだと思います。登別のクマ牧場の中でもそういう実験をしたことがあって、クマは跳び上がって逃げますからね。あとは特にそんなに嫌うものはないと思います。」と書いてます。
私もここ小町山自然遊歩道で、杉の木のクマハギというのをみたことがあり、しばらくは怖くて行かなかったのですが、来春からこれを参考にしたいと思っています。
だから、春の来るのを楽しみに待ちたいと思います。
(今回の写真は、1月25〜30日に撮影しました。)
参道の石塔 | 鬼面川の川面 |
小町山自然遊歩道への道 |
モミジの木と晴れ間 | 小野川温泉の雪景色 |
モミジと杉 |
※小さな花々も大切に!
草木にも人間と同じ生命があります。一粒のタネが地面に落ち、やがて季節が来て芽生え、成長し、花開き、実を結び、そしてついには枯れて土に戻っていきます。このすばらしい自然の環を大切にしなければならないと思います。まさに人をいたわると同じ気持ちで……。
そして、植物と仲良くなるには、先ず植物の名前を覚えることです。名前は単なる符牒にすぎないという人もおりますが、その背景には、必ず人間との深い関わり合いがあり、結構面白いものです。ある文人は、「植物名は、短い形式の文学だ」といいましたが、私も全くその通りだと思います。
☆小町山自然遊歩道について
小町山自然遊歩道は、昭和59年より作りはじめ、今現在も仕事の合間をみて作業を続けています。植裁の中心は、なんといっても石楠花(シャクナゲ)で、日本ツツジ・シャクナゲ協会を初めとする全国各地の愛好者による献木が多く、日本や世界のシャクナゲなど370種類、6,000本が植えられています。そして、300種類をこす山野草も、なるべく自然のままに植付けられており、いつでも楽しめます。
ここには、まだ非公開ですが、私が世界各地より収集したシャクナゲの原種を植え込んだ「The Rhododendrons Species Section」があり、この充実にもつとめています。
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