12.小町山自然遊歩道便り

●小町山自然遊歩道の今(2025年6月15日 現在)をお知らせします●

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☆小町山自然遊歩道便り

 このコーナーでは、小町山自然遊歩道の今をお知らせしています。

 6月14日に、気象庁より梅雨入りの発表があり、昨日あたりからシトシトと雨降りが続いています。
 天気のよい時には、ほぼ毎日、シャクナゲを見に小町山自然遊歩道に行ってましたが、そろそろ終わりのようで、これからは「アマギツツジ」が咲きそうです。これは、日本のツツジの仲間では、一番遅く咲くのですが、昨年は6月20日ごろに咲きました。今年もたくさん花芽を着けているので、楽しみです。ただ、昨年は雪が少なかったので、今年はそれよりも遅れるかもしれません。
 よく、花の開花期を尋ねられるのですが、これだけは天気次第なので、なんとも答えようがありません。ちょっと早めに言うと、まだ咲いてないといわれるし、ちょっと遅く言うと、もう終わってしまうこともあります。
 だから、このような『小町山自然遊歩道便り』を出しているわけで、前もって予定できないことも多々あります。
 そういうことを考えると、植物をメーンにしたお祭りなどの場合は、たいへんだと思います。それでもサクラなどは積算温度などでだいたいは推定できますが、1年も前の企画では、それもできません。だから、逆に、満開のときに出合ったらうれしいんです。
 5月27日から29日まで、下野三十三観音札所を巡ってきたのですが、泊まりは奥日光にしました。その途中の竜頭の滝の「トウゴクミツバツツジ」は満開で、聞くところによると10年ぶりの素晴らしい開花だそうです。
 そのときの写真を、『今月の写真』に載せてありますので、興味のある方は見てみてください。私も、ここには何回となく行ってはいるのですが、今年のように咲き誇っているのを見たのは、初めてです。
 花も人も、やはり当たり外れがありそうです。

 (今回の写真は、6月12〜14日に撮影しました。)

マーガレットと神殿

ヤマボウシ

ヒメカンゾウ

ディアプレペス(R.diaprepes)

ヤグルマソウ

シラン

フタリシズカ

クジャクシダ

オオバギボウシの花芽

ミヤマナルコユリ

ウワバミソウ

カワラナデシコ

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※小さな花々も大切に!

 草木にも人間と同じ生命があります。一粒のタネが地面に落ち、やがて季節が来て芽生え、成長し、花開き、実を結び、そしてついには枯れて土に戻っていきます。このすばらしい自然の環を大切にしなければならないと思います。まさに人をいたわると同じ気持ちで……。
 そして、植物と仲良くなるには、先ず植物の名前を覚えることです。名前は単なる符牒にすぎないという人もおりますが、その背景には、必ず人間との深い関わり合いがあり、結構面白いものです。ある文人は、「植物名は、短い形式の文学だ」といいましたが、私も全くその通りだと思います。

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☆小町山自然遊歩道について

 小町山自然遊歩道は、昭和59年より作りはじめ、今現在も仕事の合間をみて作業を続けています。植裁の中心は、なんといっても石楠花(シャクナゲ)で、日本ツツジ・シャクナゲ協会を初めとする全国各地の愛好者による献木が多く、日本や世界のシャクナゲなど370種類、6,000本が植えられています。そして、300種類をこす山野草も、なるべく自然のままに植付けられており、いつでも楽しめます。
 ここには、まだ非公開ですが、私が世界各地より収集したシャクナゲの原種を植え込んだ「The Rhododendrons Species Section」があり、この充実にもつとめています。

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