今月の写真

●このコーナーでは、私の撮った写真を掲載しています●

水平線


☆これは、9月25日の「中秋の名月」のときに、神殿の回廊に台を出し、備前焼の花入れにススキを立て、島根県松江市の風流堂の「月見満寿」を左に供え、地元の陶芸家、水野哲さんの茶碗を右に置きました。
 お菓子は、不昧公の歌に由来する「若草」や「山川」を作っているお菓子屋さんで、大きさは違いますが、銘菓の「朝汐」によく似ています。月見のためということもあり、箱の真ん中に黄色いお月さまに見立てた小さな饅頭があり、その周りにウサギなどの焼き印が押された同じように小さな饅頭が並んでいました。
 「朝汐」そのものは、淡白な皮むき餡と、ほのかなつくね芋の香りがあり、風流堂二代目の隆平が創製したそうです。私も食べたことがありますが、皮が少しねっとりとしていて、餡は塩味がよく効いていました。
 毎年、このようにしつらえ、お月さまが出たときには、ほとんど「中秋の名月」を撮っています。この日も夕方まで雲がかかっていたので微妙でしたが、少し早めに夕食を食べ、カメラを準備して待っていると、午後5時50分ごろに雲間からお月さまが顔を出してくれました。
 今年の本当の満月は9月27日で、必ずしも中秋の満月=満月ではないようです。それでも、1日ぐらいはづれるのは普通ですが、2日も違うのはあまりないそうです。
 次の中秋の満月と満月がいっしょになるのは、2030年だそうで、それまでは満月とはならないようです。それでも、やはりこの前後のお月さまは、名月です。
 この日は、午後7時から上杉博物館で「ナイトツアー ようこそ夜の博物館へ 国宝 上杉本洛中洛外図屏風を楽しむ」に参加する予定だったので、それも気になりました。まさか、一兎を追うもの二兎を得ずとならないように、時計を確認しながらの撮影でした。
 なんとか上杉博物館にも時間とおりに行けて、前回は修理に出す前にも見ていて、今回は修理から出てきたばかりの屏風が出来ていて、その違いもよくわかりました。江戸時代前の洛中洛外図屏風は4点残っているそうですが、国宝はこの上杉本だけで1995年6月に指定されました。
 説明の後にワークショップで一部分を骨描きという手法で自分も描いてみましたが、屏風のような小ささで描くことの大変さがよく理解できました。
 その後はゆっくりと実物を見ましたが、何度見ても新たな発見があり、つい、座り込んでじっくりと見てしまいました。こんなことができるのも、ナイトツアーの良さのひとつです。
 この上杉本は、来年の4月から5月にかけて、京都国立博物館で開催される『大狩野派展』に貸し出され、米沢を留守にするそうです。したがって、恒例の春期原本展示はありませんので、次回は来年の秋になります。もし、機会があれば、この機会にぜひ上杉博物館に足を運び、原本を見てみてください。

(2026年9月25日撮影)


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